引越、転職、転勤、入学、転校、異動など環境の大きな変化がストレスとなり、日常生活に支障をきたす状態です。
主な症状は、ストレスの原因となる環境の変化や出来事が起きてから1か月以内(ICD10)に現れます。
具体的には、抑うつ気分や不安、イライラ、集中力低下などの精神症状、頭痛、めまい、不眠、倦怠感、易疲労性などの身体症状が見られます。遅刻、無断欠勤、暴飲暴食、アルコール多飲、引きこもりなどの問題行動につながることもあります。
うつ病とは異なり、原因が明確であることが多いため、ストレスの原因となる環境を調整し、休養を取ることで6ヶ月以上は続かない(最長で2年間)とされています。それ以上長引く場合は、うつ病などの他の病気が考えられます。
適応障害に対する特異的な薬物療法はありませんが、症状に対して抗うつ薬、抗不安薬や睡眠導入剤を使用することがあります。
環境を改善することが難しい場合は、症状が長引くことがあります。このような場合は、心理療法によってストレスの原因を探り、ストレスの対処法を身につけます。具体的には、認知行動療法やカウンセリングを通じて行動を変容させ、ストレスを軽減させます。